存在の理由
私がつくるものたちは
いつも私のそばにいてくれたものたち
彼らはカタチを持っていなかったが
私が呼べばいつでも来てくれた
私は脳内という庭で遊んでいた
彼らはいつも私に優しかった
私がしたい遊びを心得ていた
私が彼らのカタチを決めるときは
彼らの優しさや
私が持っていた辛い記憶を共有してくれたことや
彼らそれぞれの性格や
彼ら独特の憂いに
耳と心をすます
彼らが私にしてくれたように
小さな頃からそばにいた彼らは
大人になった今でも変わらずにいてくれる
私はその事に感謝するという意味も含めて
彼らにカタチと色を与える
彼らは幼心の想像の産物であり
私の代弁者でもある
大人たちに庭の様子を伝えるために
大人たちに存在を示すために
大人たちに言葉にならないものを伝えるために
彼らは私の代わりに言葉を使ってくれる
言語ではない言葉を